​研究概要

SIMULATION

   シミュレーションとは、現実ではほとんど不可能な実験を、コンピュータ上の仮想の世界で「模擬実験」することです。

   私たちは、中でも分子の働きに焦点を当てる「分子シミュレーション」を研究分野としています。

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Protein

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   私たち人間の体はおよそ60%が水分でできています。その次に多い構成成分がタンパク質であり体内の16%を占めます。

   私たちにとって身近な存在であるタンパク質は、分子から構成され、その周辺の水分子の力を受けながら、日々活発に働いています。

   私たち光武研究室は、そのタンパク質の構造と機能の解明に日々取り組んでいます。

analysis

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   タンパク質の構造と機能の解明のためには、シミュレーションで得られた構造データなどを解析する手法が大切です。

   私たちは、主成分分析などの伝統的な手法から、VRなどの最新技術を駆使して、タンパク質の構造安定性の評価を行うことで、創薬などの応用分野に貢献しています。

Protein

   タンパク質とは、20種類のアミノ酸が「鎖状」に連なった高分子化合物です。構成要素であるアミノ酸の数や種類、また結合の順序によって、タンパク質の構造や機能が異なります。

   また、タンパク質の生まれたての構造は「ひも」のように一列に揃ったアミノ酸配列です。これを一次構造といいます。ここから、タンパク質は、周辺環境の相互作用によって畳み込まれることで、二次構造を経て「三次構造」という立体的な構造に落ち着きます。

   私たちは、分子シミュレーションを用いて、この三次構造の構造安定性や機能解明に努めます。

 
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SIMULATION

 
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   アミノ酸は、主にH(水素), O(酸素), N(窒素), S(硫黄)原子から構成されます。したがって、タンパク質もこれらの原子から構成され、その原子間の相互作用(Van der Waalsなど)や、原子周辺の水分子との相互作用(Hydration interactionなど)の影響を受けることで、動きを伴うと同時に機能を果たします。

   分子シミュレーションでは、これら相互作用を受ける各原子に対する運動方程式を解くことで、その原子から構成されるタンパク質の構造安定性や機能を解明することが目的となります。

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ANALYSIS

   それでは、どのように分子シミュレーションから得られたデータを元にタンパク質の構造安定性を評価するのでしょうか。ここではその具体例として主成分分析(PCA)と呼ばれる手法をご紹介します。

   PCAでは、シミュレーションで得られた、全原子の各時刻における座標(次元数: 3(x,y,z)×原子数)を低次元に圧縮し、タンパク質の構造安定性を可視化しようと試みます。​

   具体的には、まずタンパク質の構造のゆらぎが最大の方向に軸をとり、その軸と垂直かつ2番目にゆらぎが大きい方向に軸を取ります。次にこの二軸に、各時刻の各原子座標を射影することで、図のような「構造マップ」が得られます。この各プロット点が構造に対応しており、その構造が得られる頻度が高ければ、その構造は安定であると言えます。

   また、タンパク質の機能を解明するために、VRを用いてシミュレーションの結果を観察することもあります。

 
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